ブラック研究室に配属されたときの対処法|どんな手を使っても逃げる

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こんにちは。

前回は大学のブラック研究室の実態について熱く語りました。

そして今回はブラック研究室に配属されてしまった場合の対策について話します。

というのも、今回この記事を投稿しているのは9月下旬ごろなのですが、この時期になると学生がゼミに配属されます。第5希望までに入れてないのに僕のところに配属され、不本意ながら馬車馬のごとく働かされる学生が後を絶えません。

もちろんゼミを通して意外と相性がよいと思いそのまま卒業まで残るパターンも多いですが、ずるずると残ってしまい、やる気をなくしたり、精神的な苦痛から学校に来なくなるパターンをよく見ています。

そこで、ブラック研究室に配属されたときの対処法をまとめました。

今まで研究室の移動(脱獄)に成功した学生の成功パターンに基づいたものなので、かなり参考になるかと思います。

ゼミに配属されたらすぐに教授に直談判しにいく

一見無駄に思えるこの行為ですが、非常に大切なアクションです。

まずゼミに配属された学生が第一に考えるのは、当たり前ですが、脱獄です。ですので、配属の発表があった日、真っ先に教授の元を訪ねます。

「○○の分野の研究をやりたいのですが、こことはその研究は関連がないので、○○の分野をやっている研究室に移動したいのですが」

当たり前ですが断られます。その理由はこじつけのようなもので、その分野と全く関係ないことをしているわけではないからうちで頑張れ、だとか、やってみないうちから判断するな、だとかそんな感じです。

もちろん人材が多い方がよいので、理由をつけているだけです。そのあと決まって言われるのが、ゼミの間だけ残ってそのあと判断してくれ、という流れです。ちなみに遅くなれば遅くなるほど移動は不利です。

やはり一見無意味に思えるこの行為ですが、これは非常に有効です。
それは、この行為を行うと後々の交渉材料として使えるためです。

例えば、移動するのは取りやめるので○○の班に入れてください!などです。性格の合わない先輩と一緒に研究することほどつらいことはありません。また、教授が特に力を入れている分野ほどブラックな班になる傾向があります。それを避けるための交渉材料として、移動をちらつかせるのは非常に有効な手段です。

また、ゼミが終了した時点で、やはり自分のやりたいことではなかったといって移動できる可能性もあります。移動先の教授と話をつけて、もう移動を受け入れる体制は作ってある場合、稀にですが、脱獄を許されることがあります。

ですので、教授に直談判してもどうせ無駄だし…と思わず、移動したいという旨は必ずゼミに配属された日に伝えておきましょう。一人では怖いという場合は二人で行くのも手です。これをするとしないとでは教授の立ち振る舞いが大きく変わるでしょう。

やむをえない事情を使って強制的に移動する

上のような対処法を説明はしましたが、ブラックであればあるほど成功率は低いです。そうした場合、移動するための理由をより明確にした方がよいでしょう。

そこで効いてくるのは、やむを得ない事情を使った理由づけです。

具体的に言えば、学費を稼ぐためのアルバイト、などが挙げられます。学費は自分で払っていて、平日の夕方からアルバイトを入れていて、休日のアルバイトだけでは足りない!といった感じです。

ブラックなところはほぼ確実といっていいほど18時以降も拘束されます。仮に研究室を移動しなかったとしても、逃げる理由づけができます。また、これも決まって言われるのが、アルバイトをやめろ!だとかアルバイトは休日だけにしろ!などです。

学費を自分で払っているという状況でアルバイトを禁止にされるのは、傍目からみても理不尽でしょう。法律に詳しいわけではないので、違法だとか合法だとかはわかりませんが、これもよい交渉材料となります。

他の研究室の同級生や先輩に、学費を稼ぐためのアルバイト禁止という話が広がると、周囲から同情の目が向けられるでしょう。これは脱獄成功のために効いてきます。さきほども言った移動先の教授に現状を相談する際に強力な材料となるでしょう。

また、他の理由づけとしては、稀なケースになりますが、お酒を飲めないというのを理由に移動を認めてもらえる人もいます。

場所によっては、2週に1度必ず参加の飲み会などがあったりします。そのとき、常用している薬の関係でお酒が飲めないなどの理由から飲み会に参加しない人もいますが、お酒の勢いで飲み会を強要されます。(いわゆるアルコールハラスメント)これによって移動する人もいました。

アルハラは世間的に問題になっているので、大ごとになると面倒くさいですから、有効な一手でしょう。

最終手段で親を召還する

最初に言っておきますが、僕はこれは絶対にできません(笑)

ただし、これは最強の一手に間違いありません。上記のような手段を実行しても改善の余地がない場合、また、あからさまに自分にはやっていける場所ではないと確信した場合、親に相談するという手段は最後の砦になり得ます。

具体的には、親に学校に直談判、電話連絡して話がつかない場合は教授との面談といった形になるのが多いです。特に私立大学では、親と対立しても得がありませんので、対立を避けるのは必然です。移動はほぼ確実でしょう。

もちろん、周囲の目や親に心配をかけてしまい引け目を感じるかもしれませんが、大学卒業までの1年半、もしくは大学院まで進学する場合3年半ほどの期間をそこでやっていくわけですから、安い労力かもしれません。

4年生に上がる前の期間までに移動ができない場合、脱獄成功は絶望的になります。少々強引でも移動できるに越したことはないでしょう。誇張しているわけではなく、就職も含めて自分の将来に関わってくるのですから、そこまでやれるのであれば、僕は、勇気のある賢い行動だと思います。

ブラック研究室からSOSを出すときは…

ここが今回の記事の本題です。

上に述べたいくつかの対処法を行っても、どうしても移動が行えず、ブラック研究室に悩んでいる場合。まだ最後の望みがあるかもしれません。

それは、人権相談オフィス(大学により人権相談室、人権侵害相談室、ハラスメント相談室など呼ばれます)というものです。

どういったものかというと、学校内で行われる様々なハラスメントなど人権侵害に対して第三者として問題解決のために介入する組織です。相談者と関係者のプライバシーは厳守されます。

ですので、誰が見ても明らかなハラスメントであれば、各大学に設置されているこの相談室を使用するのは有効な手になります。

アカデミック・ハラスメント(アカハラ)というと教授から学生へのハラスメントを思い浮かべるかもしれませんが、教授から助手へのアカハラや教授に限らず女性へのハラスメントなどの相談にものってくれるそうです。

大学内でのハラスメントに悩んでいる場合は基本的にこの相談室はあなたの味方になってくれます。

しかし、ここで非常に重要な注意点があります。

それは、大学によってこの相談室が機能していない場合があるのです。

次のページを見ていただければ一目瞭然かと思います。

近年、大学院生の自殺で話題になった東北大学のハラスメント相談のページです。

https://www.eng.tohoku.ac.jp/v-student/common/harassment.html

お気づきになりましたか?

ハラスメント相談窓口の担当者の大半がなんと教授なのです。

これがどういうことを意味しているかというと、相談窓口の担当者がブラック研究室の教授の可能性があるということです。

具体的には、最悪なパターンだと、ブラック研究室の相談をしようと思ったら自分のところの教授が相談窓口の担当だった。などというのがあり得るのです。

このように、特に国立大学に多いのですが、人権相談室が機能していないケースがあります。

ですので、大学に所属している方であれば、自分の大学の人権相談室がどうなっているか知っておくといいかもしれません。

ほとんどの規模が大きい私立大学では、相談室は外部の弁護士が面談に参加して、中立かつ公正に問題を判断するそうです。大学のホームページの詳しい説明が書いてあるでしょう。

逆に、人権相談室が機能していないような大学は、窓口の担当者が大学教授である場合が多いです。その場合は、教授のハラスメントの証拠(メール本文や写真など)を集めて外部の人権相談センターに対応してもらうことも視野に入れてもいいでしょう。

最後に

私も現在、大学に通って研究を行っているのですが、高校からの友達とたまに話をすると、大学というのは非常に閉鎖した空間であることを感じさせられます。

大学の研究活動は大学生が教授から研究の指導をしてもらう ということになっています。お金をもらって働いているわけではないので、労働基準などもありませんし、それを監視するシステムがありません。

研究活動の一環だと言えばまかり通ってしまいます。具体的な解決方法があればよいのですが、悲しいですが、現状確実な方法があるわけではありません。

これから配属されるゼミの学生たちが、学校に来なくなったり段々笑わなくなっていくを見ているのはどうにも心がモヤモヤします。

もし自分に合わないブラック研究室に配属されてやっていけないと思ったら、

どんな手を使ってでも全力で逃げて下さい!!!

これが一番大切なことだと思います。

今回はこんなところで。ではでは。