韓国でパスポートを紛失したときの対処法をすべて語る

こんにちは。

もう今年の夏頃になりますが、韓国に用事があり旅行気分で行ってきたのですが、なんと韓国現地でパスポートを紛失してしまい、大変なことになりました。

しかし、最終的には臨時パスポート(渡航書)を発行し、韓国から無事帰国できました。

今回は、韓国でパスポートを紛失してしまったときの対処法、過ごし方などについて語りつくします。

現在、韓国でパスポートを紛失したかもしれない!という人はぜひ参考にしていただければと思います。韓国で生き延びるための知識をすべて載せます。

パスポートがないと何が困るのか

パスポートは、海外旅行においては「命の次に大切なもの」と言われています。

というのも、日本では使うことの出来た運転免許証や保険証などは、当たり前ですが韓国では使うことが出来ません。

韓国で身分証明になるものは、パスポートだけです。

ですから、パスポートを紛失した時点で、韓国であなたの身分を証明することは不可能となります。

そうなると、必然的に、帰国が出来なくなるホテルの予約が出来なくなるもののレンタルが出来なくなる など、非常にまずいことになります。

僕の場合だと、日本から一時的に韓国に渡っていただけなので、帰国できなくなったのが非常にきつかったです。

これのせいで韓国からの帰りの飛行機をキャンセルすることになりました。

パスポートを紛失したあとの行動について

パスポートを紛失したあとは、紛失した状況や所持しているもの、最終的にどうしたいのかなど状況に応じて行動が変わります

パスポートを紛失してすぐに見つかるパターンであれば良いですが、そうでない場合は少し考える必要があります。

下の図のように、紛失後の行動は大雑把にケース①から③のパターンが考えられます。

パスポートを失くしたときの対処法のフロー

ケース①

紛失相談室に相談して、パスポートがすぐに見つかるパターンです。

例えば、空港の中に置き忘れてきた場合はカウンターに相談すればすぐに見つかることがほとんどです。

逆に、やっかいなパターンは電車、バスなど公共機関に置き忘れてきた場合です。

僕はこのパターンに遭遇しました。

公共機関でパスポートを紛失してしまうと、忘れた日に連絡が来ることはほぼありません

次の日まで待つように指示されるでしょう。

また、次の日が休日だと対応が遅れる場合もあります。気を付けましょう。

ここで見つかるうちはまだ運が良い方です。

ケース②

日本から韓国へ一時的に用事があったり旅行していてあとは日本に帰るだけだ!という人はこのパターンになるでしょう。僕はこのパターンでした。

紛失相談所からパスポートが見つからないという連絡が来たときから、こちらの行動に移行しましょう。

パスポートの紛失が確定した段階で、ソウルのアングン(安国)駅近くにある在韓日本大使館に必ず向かわなければなりません。

あなたがもし韓国の済州島にいるのであれば、すぐに済州島から飛行機でソウルへ向かってください。

済州島からソウルまでは国内線になるので、事情を伝えることが出来ればパスポートなしでも飛行機に乗れるそうです。(詳しい事情はインフォメーションセンターに聞いてください)

とにもかくにも、ソウルの日本大使館に行かないと話になりません。

韓国において、日本語で生の情報がもらえますから、ここで話を聞くのが一番良いと思います。

パスポートの発行に必要な書類を一通りそろえるのに1日ほど掛かるのと、臨時パスポートの発行に2時間以上掛かることを踏まえて、最速でも2日以上は掛かるでしょう

大使館が休日を挟む場合はさらに時間が掛かります。気を付けてください。

また、臨時パスポートはあくまで韓国から日本へ帰国するときにのみ使うものです。

韓国からさらに日本以外の国へ行きたい方はケース③になります。

ケース③

この記事を読まれている方の中にはあまりいないかもしれませんが、韓国に滞在し続けなければならない、もしくは韓国からさらに日本以外の国へ行かなければならないという場合があります。

そのような場合は、パスポート発行に必要な書類と発行までにかかる期間が大きく変わります。

ケース②と同様に一通りの手順は日本大使館で聞くことが出来ます。

しかし、パスポートを発行するために、ケース②の書類に追加で、日本の身分証明書と日本の本籍が記載されている戸籍謄本が必要になります。

臨時パスポート(パスポート)を発行するために必要な書類とお金

パスポートと臨時パスポート(渡航書)を発行するときに必要なものが少し違います。それぞれどのようなものが必要になることを覚えておいてください。

パスポート発行に必要なもの

116000ウォン以上(2018年6月当時)

警察が発行する紛失証明書

証明写真2枚

日本の身分証明書(必須)

日本の戸籍謄本(必須)

渡航書発行に必要なもの

26000ウォン (2018年6月当時)

警察が発行する紛失証明書

証明写真2枚

日本の身分証明書(あれば)

日本の戸籍謄本(あれば)

渡航書の発行については、紛失証明書と証明写真があれば問題なく、日本の身分証明書と戸籍謄本は必要ありませんでした。これらの書類については後日、日本から韓国の日本大使館に郵送するという形で処理します。

このようなシステムがあるため、韓国から帰国するだけであれば、渡航書の発行は比較的簡単に行えるのです。

韓国でパスポートを発行するまでの大きな壁

 韓国でパスポートを発行するまでには、現地の交通機関を利用して移動したり、情報収集をする必要があります

また、あらかじめホテルを予約していない人は、宿泊施設を探す必要があります

そういったときに次のような大きな問題が発生します。

韓国での交通機関の利用方法がわからない

スマートフォンでインターネットが使えない(WiFiスポットがわからない)

ホテルに予約できず、宿泊施設が見つからない

それぞれのケースについて、対処法や推奨する方法を書いていきます。

韓国での交通機関の利用方法がわからない

Q.韓国の交通機関の利用方法がわからない

A.移動はやはり電車がオススメ!電車の券売機と保証金制度を知り、韓国版Navitimeを利用しよう。

韓国国内を移動するとき、どこに移動するにしても、日本と同様に、表記は「〇〇駅△ぐち徒歩◇分」という表記がほとんどです。

ですので、公共機関での移動をするときにオススメとなるのはやはり電車になります。

では、韓国で電車の乗車券を買いたい場合にどのようにすればよいかという話になると思いますが、こちらの写真を見て大まかにイメージしていただければいいでしょう。

韓国の電車の券売機

どの乗車駅でも、基本的にこのような券売機が設置されています。

この写真の左側が券売機になります。右側にあるのはTmoneyという韓国でのsuicaのようなもので、チャージして複数回利用するカードになります。こちらは必要ないので割愛します。

左側の券売機の画面をタッチすると、このような画面が表示されます。

券売機の操作画面

見てわかる通り、画面の下側に言語選択のボタンがあるのがわかります。このうちの日本語を選択し、日本語表記にしましょう。

一番左側は、350-1350ウォンの乗車料金の区間の乗車券を買うとき専用で、左から2番目が1350ウォン以上の料金のとき専用となっています。

乗り換えが2回以上の場合は左から2番目のボタンを選んでください。

こちらのボタンをタッチすると、目的駅がどの線路にあるかということを聞かれます。

こちらについては後述の韓国版Navitimeを利用することでわかります。

また、目的駅がどの線路にあるかを選択したあとは、目的駅の頭文字を選択します。

例えば、5号線安国駅であれば、

線路:5号線→頭文字:ア→駅名:アングン(安国)

のように選択する必要があります。

そのあとは乗車券の枚数を選択し、提示されたフォンを支払えばOKです。

目的地についたあとは、乗車券は捨てずに保証金を受け取りましょう

保証金払い戻し機

韓国の電車では、写真のような保証金払い戻し専用の機械がありますので、こちらに乗車券を入れれば500ウォンが受け取れます。

では、目的地までの乗り換えや線路、掛かる時間などを調べるにはどのようにすればよいかというと、以下のURLにある日本語対応の韓国版Navitimeを使い調べることができます。

リンク:韓国版Navitime

では、どのように使うかというと、日本の乗り換え検索とさほど大差はありません。

例えば、仁川空港駅から安国駅まで行きたいときには

出発:仁川空港

到着:安国

のように入力すれば検索候補が出てきますので、そのまま選択すれば大丈夫です。

しかし、例えば、安国と入力したいときに、

アングン と入力しても日本語の予測変換できませんし、

駅名が英語表記されている場合も、カタカナと漢字がわからない場合があります。

そのような場合でも、韓国版Navitimeなら問題がありません。

安国、アングン、Anguk など、様々な表記で調べることが出来ます。

そして、このように検索することで、

乗り換え駅、乗り換え回数、所要時間、それぞれの駅の路線、などがわかります。

これをもとに乗車券を買うとよいでしょう。

ホテルに予約できず、宿泊施設が見つからない

Q.ホテルに予約できず、宿泊施設が見つからない

A.韓国のスパ施設「チムジルバン」を利用しよう!

パスポートを紛失したときにまず心配するのは、宿泊施設の確保についてでしょう

旅行などで韓国に来ている外国人は、基本的には韓国での身分証明になるものはパスポートしかありませんから、それがなくなった時点でホテルの予約は不可能となります。

先に韓国のホテルに予約をしていて、ある程度手続きをしているのであればどうにかなる場合もありますが、基本的にはパスポートなしでは宿泊が不可能になるパターンが多いのではないでしょうか。

韓国はプライバシーの保護を徹底しているらしく、空港のホテル案内所では予約不可能の一点張りでした。

では、そのような状況になったときはどのようにすれば良いかと言うと、「チムジルバン」というスパ施設を利用しましょう。

この「チムジルバン」とはどのような施設かというと、韓国版スーパー銭湯のようなものです。

大きな銭湯と娯楽施設があり、施設にも寄りますが、12時間ほどで20000ウォン前後(約2000円)という値段となっています。

当たり前ですがパスポートの提示は必要ありません。

そして、この施設の素晴らしい点は、施設内に仮眠室が設けられている点です。

仮眠室とはありますが、枕と毛布を借りてガッツリ寝ることも可能ですし、追加料金を支払うことで半個室状の寝室にすることが出来る場合もあります。

女性の方も混ざっていて、老若男女揃ってみんなで横になっている様子は少し不思議な光景です。

この「チムジルバン」という施設ですが、韓国全土の至る所にあるそうで、特にソウル市内だけでも様々なところに存在します。

「韓国 チムジルバン」などと調べれば一通り確認できるので、そちらを参考にしてください。

スマートフォンでインターネットが使えない

Q.スマートフォンでインターネットが使えない (Wifiスポットがわからない)

A.様々な場所にあるFree Wifiを利用しよう。

海外に行ったときに困ってしまうのが、スマートフォンがインターネットにつながらないということでしょう。

事前にPocketWifiの契約やその国で使えるSIMの契約をしていれば良いですが、そうでないパターンであると大変です。

スマートフォンの契約してる会社によっては、ローミングサービスを使ってインターネットに接続することはできますが、非常に高い金額が請求されてしまうという問題があります。

ですので、PocketWifiなしでインターネットにつなぎたいという場合は、様々な場所にあるFreeWifiスポットを有効利用できるかどうかが大切になります。

では、韓国内でFreeWiFiスポットはどこにでもあるのかというと、実はそのようなことはありません。体感的に、その数は日本とさほど変わらないように感じました。

ですので、韓国で確実にFreeWifiが使えるポイントをピックアップしましたので、参考にしていただければと思います。

1. 空港内のFree-Wifi

まず最初にお世話になるのは、空港のFreeWifiでしょう。

基本的にどこの空港でもFreeWifiが備え付けられていますので、持ち物が紛失してしまい混乱している状況であれば、情報収集をして落ち着くためにもひとまず空港に戻ることをオススメします。

また、空港では必ず無料充電スポットというものがありますので、電源を気にせずにインターネット接続が出来るというメリットもあります。

また、金浦空港であれば空港内にチムジルバンがありますので、お金に余裕がある場合は空港内にとどまるのが良いのではないかと思います。

一方で、空港のFreeWifiは非常にたくさんの方が同時に接続しているため、時間によっては通信速度が遅くなることがあります。時間的に余裕がない方は避けるべきでしょう。

2. スターバックスのFree-Wifi

次に私がお世話になったのは、日本でもお馴染みのスターバックスコーヒーです。

スターバックスはやはりグローバル展開してどこでも変わらない品質を保っています。当たりまえですが、どの店舗にもFreeWiFiが備え付けられていますので、困ったら立ち寄ると良いでしょう。

一方で、店舗によって充電が使えるところと使えないところがあるようです。電源が欲しい場合は一度確認してから入った方が良いかもしれません。

3. チムジルバンのFree-Wifi

もう一つお世話になったのは、チムジルバンのFreeWifiです。チムジルバンは宿泊施設としての一面もありますので、基本的にはFreeWifiが備え付けられています。

また、半個室になっている寝室や公共スペースの一角に電源がありますので、困ることはありません。

基本的にはこの3箇所を行き来するだけで情報収集は出来てしまいます。

先述の韓国版Navitimeで出てきた経路案内や、GoogleMapでの案内などをスマートフォンのスクリーンショット機能を使って保存しておくと良いでしょう。

パスポートを失くしたあとの具体的な行動

実際にパスポートを紛失してから、実際どのような行動を取ればよいかというと、次のような順番に行動していくのが効率的かと思います。

ちなみに、日本大使館に電話したとしても、ここに書いてある以上のことは教えてくれません

(大使館に来てくださいということしか言われませんでした)

1. 失くした場所を調べる、紛失相談所に確認を取る

2. 現地から最寄りの日本大使館領事部に向かう

3. 日本大使館で紹介された警察で紛失証明書を発行してもらう

4. 日本大使館で渡航書を発行してもらう

5. 飛行機の予約を取り、空港のイミグレーションオフィスに立ち寄り帰国

 最後の項目で、イミグレーションオフィスという言葉が出てきました。イミグレーションオフィスとは、日本語訳で「入国管理局」という意味です。

今回対象にしているケースのように、大使館で渡航書を発行してもらった場合は、出国前にこのイミグレーションオフィスという場所に必ず立ち寄る必要があるわけです。

逆に、当たり前ですが、このイミグレーションオフィスに立ち寄らないと帰国が出来ません。ここに大きな罠があります。

イミグレーションオフィスを必ず調べよう

 パスポート紛失後、なんとか日本大使館で渡航書を発行してもらい、やっと飛行機の予約が出来て、あなたは「もう帰国するだけだ!」と一安心するかもしれません。(僕もそうでした)

しかし必ず一つだけ確認してください。

イミグレーションオフィスはその日開いていますか?

より具体的に言えば、

土曜日や日曜日、もしくは祝日に飛行機の予約をしていませんか?

その場合は注意してください、帰国出来なくなる可能性があります

上記でも説明がありましたが、韓国から日本に帰国する場合は、大使館で発行される渡航書とともに、渡航理由書をイミグレーションオフィスに持っていく必要があります。ここを通さないと国外線に乗ることが出来ません。

ですので、土曜日や日曜日、祝日に飛行機の予約をしてしまった人は、それまでに渡航理由書をイミグレーションオフィスに持っていかなければいけません

さらに言えば、イミグレーションオフィスは平日の9時から18時までしかやっていませんので、9時よりも前に飛行機が出発するような場合は注意しなければなりません。

僕の場合だと、予約しようと思っていた日が韓国の創立記念日でしたので、一日早く航空券を確保したという経緯があります。

なお、イミグレーションオフィスは大使館と違って、空港に限らず様々な場所に存在します。空港まで行くのが間に合わない!という場合は最寄りのオフィスまで行くことをお勧めします。

渡航書を発行して安心しているかもしれませんが、イミグレーションオフィスという思わぬ罠が潜んでいます。気を付けましょう。

最後に

今回は韓国でパスポートを失くしたときの対処法というやや後ろ向きなタイトルと内容でしたが、韓国自体は非常に面白い場所でした。

本当は韓国のソウル市内には行く予定もありませんでしたが、パスポートを紛失したおかげで(せいで)、様々なチムジルバンや日本大使館のある安国(アングン, Anguk)、色々な韓国料理を楽しむことが出来ました。

韓国は飛行機代も安いですし、海外旅行初心者にもオススメの場所です。

今回はこんなところで。ではでは。